とある大学生の勉強メモ

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自律神経系と緊張感について

はじめにぃ~

 最近ラボの実験で心拍を計測する事がありました。そこで取ったデータをもとに心拍変動の周波数成分(LFとHF)を算出して交感・副交感神経の活動を見る事ができたのですが面白い結果だったので残す事に。

 普段からあんまり緊張感がないやつと言われがちなのですが、確かに振り返ってみて緊張したという場面が高校ぐらいからほとんどありません。高校2年で特進コース全員の前でプレゼンした時は多分緊張してましたけど、それよりも楽しんだ記憶の方が大きいです。クラブの大事なレースですら緊張はほとんど感じた事がないです。周りがなぜ緊張できるのか疑問でした。その謎が医学的な知見で説明できたのです。

 [目次]

  1. 自律神経系について
  2. 心電図の解析
  3. 得られた知見

1 自律神経系について

 自律神経系というのは交感神経と副交感神経の分ける事ができ、主に昼間に活発なのが交感神経であり、夜になるにつれて副交感神経が活発になりやすいです。昼間の働いている時や授業を受けている際などに交感神経が、夜のリラックスしている時に副交感神経が働きます。要するに活動している時は交感神経が活発で、休息時に副交感神経が活発になるのです。

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2 心電図の解析

 前提知識として心電図の見方を紹介します。

 心電図でぴょこっと強い鼓動があると思いますが、これが皆さんも手の付け根や心臓、首回りの動脈などを触れば感じる事の出来る心拍です。これをR波といい、このR波の間隔をR-R間隔(R R interbal)なんて言います。ただの心臓の鼓動の間隔ですね。このRRIの変化は瞬間の心拍数の変化とも読み解けます。心拍変動が自律神経系の指標として妥当性を確保している点については数多くの研究報告があります。

 下図のようにRRIは変化(ゆらぎと言う)しますが、このゆらぎには特徴的なゆらぎがあります。

 一つは0.1Hz帯で起こる血管内の血圧のフィードバック調節に伴うゆらぎです。これは交感神経・副交感神経の変化に由来するものです。低周波成分であり、LFといいます。

 もう一つは呼吸の変化によるゆらぎです。俗に呼吸性洞性不整脈(RSA)と言います。これは副交感神経の指標として用いられます。高周波成分であり、HFと言います。

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 心拍変動のデータは不等間隔であるので、等間隔の時系列となるように補間を行う必要があります。用いる補間方法で結果が異なる事がある点には注意しましょう。今回はスプライン補間を用いました。 

 とりあえず僕の心電図をばっと出します。

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 どうやら不整脈もちっぽい(笑)

 そして周波数解析したものが下になります。

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 実験の時なので、いくつかデータがあります。どれを見ても正直いいんですが、LF/HFの値に注目しましょう。これはバランス値と言われ2未満をだいたい基準値とするそうです。ただし計測方法・補間方法などでかなり変わってくるのであんまり盲信できません。バランス値が高くなるほどLFが大きく、交感神経が活発であるといえます。逆にバランス値が小さければHFが大きく、ともすれば副交感神経が活発という事になります。LF/HFが低いほどリラックス状態に近く、高いほど緊張状態に近いものとなります。これをストレス指数として用いる医療機関もあるとかないとか。

 なぜか僕は同じ研究室の方と比べて以上にバランス値が小さいらしいです。要するに副交感神経がいつも活発でリラックスムードだという事です。確かにいつものほほんと楽観的に生きていますが、数値になって出てくるとは面白いものです。

 

3 得られた知見

 今回は自律神経系について勉強した事を少しまとめました。心電図からLF/HFを導く手順や補間方法などは順次勉強していきます。今回は取り急ぎ結果だけを載せました。これが私が勉強するモチベーション向上につながる事を願って。