とある大学生の勉強メモ

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470のパンピングについて

初めに

 先日久しぶりにヨット部の方へ行き、ヨット熱が刺激されたので、ランニングにおける470のパンピングについて語る。

 少し上手くなって来るとランニングレグでパンピングを意識するようになると思う。特にオスカー旗が掲揚されれば、パンピングをしない学生はする社会人に置いてかれるケースがままある。ただ闇雲にパンピングをすればいいというものでもないので、基本的な事からおさらいしていきたい。

基本理論

 当たり前の事だがパンピングして加速した場合、見かけの風速が落ちる。その結果メイン、スピンの抗力が低下する。パンピングをして一時速度が上昇しても、艇の加速度は実はすぐに減少傾向になるのだ。

 海面が平面であればパンピングをしてもしなくてもほとんど変わらない。むしろパンピングをした方が遅くなる気がしなくもない。ではなぜパンピングをするのかというと、基本的には波に乗せる為だ。吉田さんなどもまあそう仰ってます。↓↓

https://web.archive.org/web/20190331063949/http://www.geocities.jp/samurai_4275/sailing/7.html

 波乗せつまりサーフィングは波の速度に対してある閾値を超えた場合、波と一緒になって移動する事で波の推進力を利用できるテクニックだ。湘南海岸でサーフィングをしている人達が波に乗せる為に必死にクロールしている所はよく見かけるだろう。あれはクロールで波の速度に近づけているのだ。ヨットでのパンピングはそのクロールに当たる。パンピングは艇の速度を一瞬あげる事により、波の速度に近付けて、サーフィングする為にあるのだ。

 従ってブローが入ったからバンバンやればいいというものではない。バンバンやる事で偶然乗せられることは多々あるのだが、逆に波に乗せられず、ぐっと失速してしまうだけの事もある。じゃあどうすれば上手く波乗せるパンピングをするのだろうか。

パンピングのタイミング

とりあえず理想形から見よう。

 このように波の推進力を使って進んでいるのが理想だろう。結論から言うと最終形がこれになっていたら、いつパンピングをしようが問題はない。

 ただ波の頂点から写真ぐらいまでの間にサーフィングの速度閾値を越えていると、波の推進力をよく利用できていると言える。頂点から波の推進力を得られる場合が最も波の推進力を使えているという事になる。先程も言った通りパンピングはサーフィングの為にある。サーフィングは波の推進力を使うためにある。その方が風のエネルギーを使う+αで有利だからだ。となるとその推進力を十分使うには頂点付近で速度閾値を超えておけばよい。

 基本的にバウが上がっている状態は波を上っている時間なのであまりパンピングはお勧めできない。逆にバウが下がっている状態は下り目なので、やれば乗せられるだろうがそれより早めにやった方が効率が良いのは言うまでもない。やはりバウが上がっている状態から下る状態に移る直前こそパンピングの絶好タイミングと言える。これを把握するには波が周期的である事を利用して心の中で数えればよい。その周期のど真ん中から波の周期1/10~1/5ぐらい?前のタイミングでパンピングをすると乗せられそうな気がする。

 ちなみに波の周期情報は江ノ島ならウェブに乗っていた。西宮も探せばあるかもしれない。ただ西宮はちょー波が汚いので、結局上り目で全ての波を突っ切った方が早い気がする。結論西宮ではあまりパンピングはしなくてもいいかもしれない。ただ上手い人のパンピングは細かな波にしっかり乗せていたので、ハンドリングに自信があるならやった方が良いだろう。僕は細かい波を見切れる自信がないので、あんまりお勧めしないだけである。8m/s程吹けば上り目で突っ切る方が勝手にプレーニングしてくれて楽だしよい気がする。逆にそれ以下だとサーフィングを積極的に狙えるコンディションがあると思う。

最後に

 実は西宮でパンピングをしてやった!と思った記憶があまりない。小戸や江ノ島、高尾ではパンピングしてサーフィングする事でバウを出す事ができた経験がある。この事から考えるに波をよく見て欲しい。綺麗な波に乗らないとそこまで大きなメリットがない。それと当たり前だがヘルムの為にメインとスピンのパンピングはほぼ同時にパパンと行うようにしよう。慣れない内はきちんと掛け声をかけるようにしましょうね。