とある大学生の勉強メモ

バカでもいいじゃない,子供でもいいじゃない.

暗号通貨の展望 ~通貨の役割からFacebookの動向まで~

前書き

 巷ではBTC1万ドル突破だとか,Facebook仮想通貨参入だとか,金融業界とテクノロジーフィンテックなる俗語で語られています.Googleで仮想通貨と検索すれば,どの通貨が伸びる展望だとか,そういう事ばかりです.そこで暗号通貨の既存通貨に対する優位点と社会情勢との関連から,暗号通貨全体の展望を見通してみようかと思います.

 

暗号通貨の利点

 そもそも通貨とは何かという中学生社会科レベルの話をします.古来,通貨などは存在しませんでしたね.基本的に物々交換で生活は事足りました.しかしそれでは色々と面倒な事が起きてしまいますよね? 通貨を用いるのは3つのメリットがあるといわれています.

通貨の役割
  • 価値の保存(物々交換では物が腐ります)
  • 価値の交換(重い物を持ち運ぶのはしんどいですよね)
  • 価値の指標(どれぐらいの価値かを数値化できます)

そして通貨が成り立つ為に必要な要素が2つあります.

通貨の成立条件
  • 通貨を使用する人(経済が必要です,必ず)
  • 通貨への信頼(上記3つの役割を行える事への確信度)

 これらが揃った時,ひとまず通貨が成立するとしましょう.これらは通貨が通貨たる必要条件です.

暗号通貨のメリット

 では新たなる暗号通貨というものは,既存通貨に対してどのようなメリットがあるのか,ということを考えてみましょう.

  • 目指せ世界共通通貨(非中央集権型.信用を国家が生まないというのが特徴である.)
  • ブロックチェーン(BC)によるセキュリティ(電子マネーではフィッシングされると追いきれない事が多い.)
  • スピーディーな取引(電子マネーでは国家間の取引で,トレードの手数料がある.グローバル化の影響ですね.)

 ギリシャ財政破綻など,国家の経済へ信用がなくなった時,世界共通通貨というのは資本の逃げ先として非常に優秀です.そしてその信用を世界の優秀な「人間」で保証しています.要はビルゲイツやバフェットが「暗号通貨,いいよね」ってツイートすれば,信用が生まれちゃいます.昔は国家の信用が圧倒的だったのですが,最近は個人の影響力が非常に高まっており,個人や企業が信用を生む事ができるようになった点が大きい背景です.

 そして暗号通貨を広めたい勢が大抵おっしゃるのが「スピーディーな取引」と「安全性」です.ただそんなものは後付けの理由であって,便利だからという言葉に思考停止してはいけませんよ.

既存暗号通貨のデメリット
  • 投機対象になっている(価値が安定しない)
  • 種類が増え過ぎ(暗号通貨のメリットを理解せずに,儲ける為に思考停止組を釣るエンジニアが増えて,世界共通と信用の要素を失っている.)

 という事が今のデメリットです.Facebookは大抵プラットフォームビジネスは自分達で行わず,成功したスタートアップのM&Aが多いのですが,今回は自会社で開発をします.その背景は既存暗号通貨のデメリットを理解しているからこそ,GAFAクラスのIT企業が暗号通貨の方向性を示す必要を感じているからだと思っています.つまり投機対象にならず,価値が安定し,その価値の信用をFacebookという企業が担保する,という事です.

あとがき

 こんな事を言う僕は実は現金派なんですよね.今の日本を旅して,現金が使えないという場所はほぼないです.東京の一部の気取ったレストランぐらいです.それは海外も同じです.逆にシンセンみたいなところにいって,僕は果たして生活できるのかという不安は超絶あります.

 僕の親がよく言うですけど,機械はコンセントを抜けば動きません(ってまあ,電気とエネルギーの関連を勉強しようねとなるんですけど笑).そして最近のテクノロジーは一層ユーザを思考停止に追い込む機構が満載な気がしてなりません.もっと考えさせてと思うのに,そうさせてくれない.テクノロジー開発側はマウストラッキングをしてUIデザインをして,なるべく便利になるように考えています.エンジニアはどれだけ取引をデータ化して,安全かつスピーディにするかを考えています.この思考量の差こそ,僕が一番懸念する格差ですかね.

openSMILEの特徴量に関して

前置き

 openSMILEの具体的な中身に関して,日本語での記述がないので,記録に残しておく.まずopenSMILEは様々な音響特徴量を抽出するソフトである(https://www.audeering.com/opensmile/)

 近年のトレンドとして抽出した特徴量を機械学習する流れがあるかと思いますが,抽出→機械学習の一連の流れはこちら→https://amakazeryu.hatenablog.com/entry/2019/01/18/160146

 まあ最近は音声からリザルトまでを一気通貫するDeepLearningが主流なので,そこまで特徴量に拘る人も少なくなって,openSMILEも日陰に.......ただ無論機械学習以外にも使う方も当然いるので,一応ここにまとめておこうかと.だいぶ初心者向けな気がする.

環境

Windows10

openSMILEの構造

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とりあえず開いたzipファイルで,config,binが重要かと思います.binには実行関係のファイルが詰まっています.configは特徴量抽出に関しての法則が定まったファイルが下図のように揃っています.

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例えば,IS09_emotionはInterSpeechという音響系の国際学会2009年のEmotion Challengeという発表に即したconfigファイルとなっています.つまりこれを用いて抽出すれば,この論文(多分予稿,フルペーパーではない)の内容・理論に基づく音響特徴量が得られるという事です.ちなみに2010が感情推定で割と良い性能を出したいう事が知られている様です.ただし,感情推定はそも感情とは何かを科学的に導いていないので(2019年6月現在),よいエビデンスとも言い切れません.

 

音響特徴量

実際にIS09_emotionで抽出した音響特徴量は

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こんな感じです.基本的にIS09_emotionで取り出す音響特徴量は,

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であり,これらの特徴量の代表値となる,最大値,最小値,差分などをそれぞれ求めてくれます.加えてこれらの平滑化をした値を算出してくれます.

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openSMILEは全てのconfigファイルでこの形式を取ります.

Linux ディレクトリ移動及びコマンド実行に関して

 恥ずかしい話,WinOS勢なので,ターミナルよりもマウスクリックを使いがちで,困ったらcygwin先生にご登場願いの毎日なの.CMDもプログラミングの時しか使わなかったから,Linuxの端末での環境作りに手間取った.ということで,Linuxを使い始めて一週間の人間が,備忘録として残す.

 コマンド実行の際に実行したい目的のファイルがディレクトリのどこにあるのか,よく分からなかった(僕だけ??).どうやってホームやコンピュータにカレンドディレクトリを動かすのかも分からなかった.

 

 以下のコマンドでカレントでの実行及びディレクトリ移動が可能である.

./

カレンドディレクトリで実行

cd ~

ホームに移動

cd ..

ディレクトリに移動

cd /

コンピュータに移動

 

 どうしてシリコンバレーのIT連中や情報系の人でMacOSが多いのかというと,Linuxのコマンドがそのまま叩けるからである.cygwinだとsshすら,すんなりと行えない.パーミッション設定もややこしい.ということで,楽にコマンド実行ができるので,彼らはMacOSを使っているらしい.LinuxOSのThinkPadがあり,研究系の人には人気だが,スタイリッシュなビジネスエンジニアには向かないのか.少なくとも意識高い系が意味不明にかっこいいからMacPro使うはいいものの,zip開けないだとか,exe実行できないだとか文句言うのは,かなりのお門違いということを認識してくれたらなぁ.

 パテントの争いで識別子増やすのはもうやめにして欲しいけども.

麻雀守備戦術 役牌対子バック

 

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前置き

 皆さん、こんにちは。これから麻雀で放縦率を下げる為のいくつかの戦法をご紹介しようと思います。意外に知らない方がいますので、説明するエントリを作る事にしました。僕は基本的に振り込むのが嫌いなので、放縦率を下げるように戦っています。和了率20%放縦率10%はわりかし理想的な守備型の打ち方です。単純に筋と壁の知識で随分放縦率は下がりますが、今回は立直が来る前にできる前準備を紹介します。立直が来てから下りることを考えるのではなく、立直が来る前に手詰まりにならないような手組をする事が非常に大切です。

役牌バック

 まず下図を見ましょう。標準的な立ち上がりですが、手配は整っています。

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 1・9字牌幺九牌から切り出し、中張牌を2枚以上切り出すということはいつ立直が来てもおかしくない、もしくは聴牌をしている状態です。対面及び上家がどうやら早そうですね。ここで下家が河一枚目の中を切り出しました。ここから鳴いて中ホンイツ3ハンを狙っても構いませんが、基本的に鳴かない方が良いと思います。理由は

  • そもそも立直が打てない
  • 早い相手に対して降りる時の安牌が少ない
  • (今回は違うが)手牌に制限をかける

という3点です。仮に早い上家・対面が1pや2pを捨牌としていたら、安牌が豊富なので、鳴いてもいいかもしれません。しかし、鳴いた次のタイミングで立直が飛んできた場合、どうやって下りるのでしょうか? 役牌を早めに鳴けば、あなたはほとんど上がらないといけない。その覚悟を持って鳴かないといけません。

 そして今回は違いますが、順子の場合、引っ付きのターツ候補が一枚少なくなるというデメリットがあります。よく順子を作っているはずなのに鳴いて、聴牌までいけないというケースがないでしょうか? あれは手牌に制限をかけてしまい、両形を多く作れないから起こってしまうケースです。一枚目で鳴く場合は必ず最終形が予想できる状態にしておきましょう。逆に最終形が見えない状態では鳴くと、手牌の進行速度が落ちてしまいます。

 一枚目の役牌を鳴くというタイミングは、

  • 鳴いて聴牌 
  • 立直相手に安牌を切り出しながら、良形高め聴牌が取れる場合
  • 3ハン以上が見込めるドラ、役の手牌

 かと思います。特に立直相手には役牌のみの1ハンでも、立直棒があるので、実質2ハンです。特にあなたが親なら、子供に放縦するのと、子供がツモるのは、同じ損失になるので、攻めるケースがあります。

 ただ基本は立直が来た時に他家に対してほとんど下りられる為の対子なので、下りることに使うことの方が圧倒的に多いです。これと同様にオタ風や自風を対子にしてバックしておくと、守備が安定します。

 それとホンイツとかドラ含みな手牌の場合、これも一枚目からでも鳴くこともあります。なので今回の写真のケースで、オーラス条件がなければ、鳴く人もいっぱいいると思います。

まとめ

 今回は守備の基本として字牌対子バックの重要性と二枚目から鳴く戦術を紹介しました。プロでも小林剛は一枚目から鳴くこともありますが、あれは的確なスピード判断と他家それぞれに対して安牌を管理するということができて初めて成り立つことです。そういった思考抜きで単に役牌一ハン目的でバンバン一枚目から鳴くことはあまりお勧めしません。そして鳴く時は必ず手牌の最終形を思い浮かべるようにしましょう。そうしないと順子手が非常に作りづらくなってしまいます。逆にこのロジックを利用して、わざと他家に鳴かせるという戦法も実はあります。ドラ含みだと僕も仕方なく鳴かされてしまうケースが多々あります。この場合、誰かが役牌を切れば同じ役牌を切る戦法が結構有力です。

 次は守備型な手役を紹介していこうと思います。今回はこれで以上です。お疲れ様でした。

旅と旅行の明確な違い (Difference of travel and journey)

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前置き 明瞭な線引きと曖昧な観衆

 旅と旅行の違い。これは少し愚痴めいた、しかし昨今を取り巻く誤解を紐解くに当たって、非常に具体的に説明できるので、エントリにしようと思う。英語でいうとtravelとjourneyの違いである。
 私の趣味は旅です、と言う人は多い。大方そういう人は決まって、行った先々の写真を見せて、こんな風景、こんな世界遺産という自慢をする。君はまだ行ったことも実際に見たこともないだろうけど、僕は写真の通り行ってみて来たんだ、という風に。それは他者に対しての優越という点で幸福感を得られるから、まったくもって問題ではないと思う。むしろどんどんやって、その土地の話などをシェアするといいと思う。話を聞く分でも面白いしね。

 問題は旅行と旅の区別をつけていない点だ。その二つをごっちゃまぜにして、同じ事だと認識することが、昨今のプロセスよりもリザルト重視となる風潮を生み出す原因になっていると思う訳である。
おそらくこのエントリを読み終わった時、あなたは旅と旅行が全く異なるものであるという事を知るだろう。

本題 簡単な定義付け

さて、旅行というのはいわゆる観光地と呼ばれる場所に、予め予定を立てて訪れることである。今日訪れる場所は既に決まっており、そのスケジュールをこなすことに主眼が置かれている。予測できることを、予測通りにこなせるかどうかという点にリソースが注がれているのが旅だ。予定通り観光地へと行き、写真を撮ってその風景とキャラクター(家族など)を切り取る。そして後日撮った写真をじっくり見ながら「あそこは良かったね」と後付けで理由を付けて振り返るのである。まずそういう人にどうして写真を撮るのかということを聞きたい。写真なんて撮らずに、その場で風景を楽しめばいいのに、どうして視覚情報だけに落とすのか知りたい。多分あんまり考えていないと思う。カメラはありのまま、ほとんど真実通りに残してしまう。勿論加工はできるけど、なんにせよその風景をPhotoshopで編集なんて、あんまり考えていない人達はやらないと思う。何が言いたいかというと、もっと人間の想像力という能力を使ってほしいということである。実際通りの風景じゃなくていいから、どんな風景だったか想像して欲しい。多分きっと美化されると思う。写真を撮る事自体は楽しいし、記録として残したいのも当然分かる。ただ写真を目的にするのは、本質的ではないということを言いたいだけである。無論プロの写真家として後世に残すのであれば、それが目的で十分構わない。

 新海さんなんかは、本当の光の差し方や風景を再現するわけではない。リアルを超えたリアルなんて表現はあんまり適当ではなくて、あの人は嘘ついたヴァーチャルを作っている。けどそれは観衆が求める景色なのである。

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 それは本物ではないけど、観客が求めるものがリアリティの定義である。そこらへんがVRとも絡むんだけど、それはまたの話。

 話を旅行と旅に戻そう。頻繁に見受けられる観光地で子供の手を引っ張って次々と観光地を巡る人達。あれはいったい何が目的でここに来ているのでしょうか? 行ったという足跡を残すことが目的になっているのではないでしょうか。果たしてそのことにどういう価値があるのか? と思う訳なの。だってその観光地という場所は、それになり得るだけの理由があって、それを楽しむために来たはず。僕が質問したら「いいえ、私たちは楽しんでいます」と人はいうけれど、それは記念写真を撮って、マーキングすることなんですか? もっとゆっくりその時間をかけて、その風景の一部になればいいのに。そう思うんですよね。別に気に入らなければ、次の場所へいってもいいんだけど。

 

 じゃあ、旅とは何なのか。旅は予測をするものではない。今日行く場所は今日決める。何が起こるかなんて知らない。予測できないことに出会う為に歩を進める。大まかにどこの方角へ行こうかというダミー目標地点は設定するが、
別にそこに行く必要もない。途中で目的地が変わることはしばしばだ。常に自分の知らない場所へいき、知らない人に出会う。もしかしたら、旅人が感動した風景は実は有名な景勝地だったかもしれないし、無名な場所かもしれない。
前情報を下に予測するのではなく、実際に現地で感じたことだけで、その土地を評価する。良いと思えば、少しの間滞在するし、特段心が惹かれなければ、次の土地へ行く。今はすごく土地情報が沢山あるので、感動した風景には名前がついていることが多い。だから仮に先に調べてしまうと、実際に見た時の感動が薄くなる。旅をするというなら、絶対に先に調べない方が良いと思う。必ず現地で調べよう。となると、時間と精神の余裕がないとなかなかできない。大抵の現代人はなぜか可処分精神的に旅をする余裕がない。時間はきっと作れると思う。旅をするというなら、そういう時間の作り方をして欲しい。ヒッチハイク、クルージング、青春18切符とやってきたけど、本当に良い出会いに溢れていた。みんな旅人になろうよ。

 これを現代の問題に繋げて

要するに旅行とは観光地という点に焦点を当てたものであり、旅というのは点と点を結ぶ線に焦点を当てたものである。旅はしかもいつが点であるかはいつ決めても良い。

点を目的としたとき、人は計画通り、予測した通りにことが進むことを期待する。そしてその達成の為に力を使ってしまう。これはリザルト、結果という点に重要視していることと同じである。観光地にいって足跡を残すというリザルト、写真を撮るリザルト、美味しいご飯を食べるリザルト。そういった目標物に主眼が置かれて、移動時間はスマホで時間を潰す。だって旅行者にとって移動時間は不必要極まりないものだから。旅人はその移動時間こそが本質になる。僕は高速道路のサービスエリアなんかがすごく好きで、旅人の休憩所みたいな雰囲気がノスタルジアを刺激してくれる。サービスエリアは目的地ではなく、その途中経過みたいなもので、そういう時間こそ実は大事なんだと思う。旅行に行く前や予定を立てている時のうきうきと似ている。行くことよりも、行くまでの過程にこそ、本質がある。なぜかっていうと、点というのは時間的に一瞬だからである。時間軸上で点というのはすごく小さくて、そもそも長さなどがない。人生を時間軸に取れば、本質はリザルトという点ではなく、プロセスという線なのである。人はやっぱり結果を重視する。けど結果なんていうものは、過程の上にしかない。結果だけに喜ばないで欲しい。過程に喜びや幸せを覚えて欲しい。受験期、合格する喜びよりも、仲間と勉強する充実さに幸せを僕は感じた。そういったプロセスに幸福を求める在り方に多くの人が気付いて欲しい。そのきっかけとして、旅と旅行の違いは重要だし、分かりやすいんじゃないかと思った。

 結論、旅という時間と精神の使い方は、幸福の見つけ方に一役買ってくれるということである。

SVM(サポートベクターマシン)の仕組み 

読まなくてよい前置き

GANだとかBERTだとか,いっぱい色々なモデルが最近出ますよね.これらだけでなく,一般ピーポーではもはや意味不明なモデルも乱立し,もう僕も全部を追いきれません.しかし機械学習の基本がなんであるか,という事を理解するのにSVMはすごく適していますし,未だ現役だと思うので,今更ながら記事に残そうと思ったわけです.

2018年にDeep learningが華開き,ファーストデータからエンドまでを一気通貫で行い,機械に特徴量を見つけてもらうという手法がもはや基本となっている節を感じます.学習の際のモデルやパラメータ設定は2019年現在人の手で行っていますが,この規則の決め方も深層学習しようという動きがあります.

その中でどうして今更SVMなんてするのか? という疑問にお答えします。Deep learningがここまで進化した以上,SVMの役目は分類にしかないと思っています.回帰,連続な値の予測,画像処理にもはやSVMの役目はないでしょう.マシーンパワーで学習させた方が手っ取り早いというのが世相です.実際誰も最近やってないと思いますし.SVMの強みは分類にあり,加えて特徴量をある程度分かっているという状況に於いて,未だSVMDeep learning的手法よりも手際が良いと思います.それ故に今更感のあるSVMの理論を整理してWebに残しておこうと思います.特に2値分類に関しては,2019年5月現在最高の精度を出します(知らんけど,偉い先生がそう言ってた).なので2値分類ならまずSVMを試してもいいんじゃないでしょうか.

 ということでドキュメントにしてあるので、そちらを参照してください。

drive.google.com

 今回は以上です。お疲れ様でした。

セーリングの上マークレイライン理論

 学生は動作やボートスピードなど目に見える能力にこだわりがちである。その方が華やかであるし、目に見えて成果が出るのでやりがいがある。しかし忘れてはいけないのが、安定した動作の次に求められるのがソフトウェアな部分だ。すなわちタックタイミングを決める頭脳である。

 上マークアプローチにおいて、クルーに最も求められる能力は安定した動作とレイラインの精度である。また帆走中のポテンシャル把握はミート艇とコースにおいて非常に重要である。ミートは言わずもがな、ポテンシャルが見えればコースで大失敗がなくなる。要するに反対海面が伸びて、目の前にスーパーブローorヘダーウインドの兆候がなければ、すぐさま反対艇団に合わせるという手法が取れる。当然気付くのが早ければ早いほど順位は安定する。

 今回はそもそもポテンシャルとは何かを図式で見て、艇のどの部分を見るのが最も把握しやすいかを検討するとしよう。今回はレイラインについて考察を行う。後日やる気が出ればポテンシャル把握も行う。

 

 マークと自艇のなす角 クルーヘルムスの視線の違い

 小難しいが、人は自身からの対象までの距離の測定に運動視差と両眼視差を用いる。遠くのマークまでの距離と角度を測ろうと思えば運動視差を用いる事になる。

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  しかし、海の上では他にマーク以外に動いてくれる視野内の物体が少ないので、距離と角度を測りづらいのである。もし本当かどうか確かめたかったら、Unityで真っ白な背景の中にスクエアオブジェクトを配置してカメラを移動させて、HMDでオブジェクトを見てみると良い。自分が動いているのかどうかさえ、よく分からない。

 現実はある程度視界にオブジェクトがあるので、どれだけ視界のマークが動いているかの判断ができている。大切な事はこの運動視差を用いて、マークまでの距離と自艇のなす角を把握しているという点だ。

 ヨットのガンネルと垂直方向を見る事は非常に簡単である(手を伸ばせば良い)。しかしそれではレイラインに乗らない事が多々ある。それが次の図である。

 

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 クルー目線では、タック時の艇の回転中心より前側に位置する。それ故にクルーから見て90度では足りない。仮にクルーヘルムス間がd[m]だとすると、マークと艇の距離l[m]に対して次の図の関係になる。

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  クルーヘルムス間を1mとして、マークからの距離l[m]を変数とすると、arctan(1/l)のグラフは、

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(縦軸:角度のずれ[deg],横軸:マークと艇の距離[m])

 となるので、10m程の近い場所では5度以上のずれが発生する。逆に遠くなればなるほどずれは小さい。つまり近い場合はヘルムスの位置の方が正確なレイランを見ることができる。よってマークに3艇身(つまりゾーン)内ではヘルムスがレイラインを決定した方が精度が遥かに良い。レイラインは全てクルーの責任という人が学生では見かけるが、近い場合は圧倒的にヘルムスの方が精度が良くなるのである。はいQED(笑)。

いつレイラインタックを狙うのか それとも2タックか

 では、マークからの距離がどの程度であればレイラインタックを狙って良いのだろうか。それを考える前に、どうしてマークに近ければレイラインに乗せやすいのかを考えてみよう。

 そこで下の図である。

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 これは、どうしてポートアプローチをすると、オーバーセールが少なくなるのかを説明する図である。レイラインを決める際、セイラーは自艇とマークとの角度によって決定する。角度90度でレイラインタックができる事が望ましいが、全ての人間がジャスト90度を狙えるわけではなく、必ず誤差ε[deg]が存在してしまう。

 上の図を見れば分かるように、マークに近ければ近いほど、角度がどんどん変化する。逆に遠ければ角度の変化量は小さい。艇のレイラインタック意思決定の角度閾値90+ε[deg]を越えた時、セイラーはタックの判断を行う。その時に近い方が図のy軸方向のオーバーセール量が少ないのだ。近い方がオーバーセールを減らせる。ただマークに寄せる行為はタックの回数を2回増やす事に繋がる。ここにトレードオフの関係があるので、定量化してみよう。

 以下風域3条件

風速[m/s] 艇速[m/s] 2タック損失[m]
2~3m/s 2 6
4~6m/s 3 9
7m/s以上 4 12

 (参考 470 級の帆走性能解析)

 また

  • マークと自艇の距離 l[m]
  • マークと自艇のなす角(艇視点の観測値) θ[deg]
  • レイラインからのオーバーセール量 d[m] 
  • レイライン精度 ε[deg]

を用意しておく。そして、セイラーのレイライン意思決定は

if θ\gt90+ε

 tacking;

としておく。

するとオーバーセール量d[m]は

d=l*tan(θ)

である。

計算結果は以下の通りである。

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  εが5度というのはかなり熟練したセーラーである。10度などは僕程度の精度の持ち主だと思う。15度もずれる人はビギナーなセイラーであろう。色付けした所は各風域で2タック以上の損失を上回るオーバーセール量d[m]である。要するに僕のような中級セーラーは軽風なら40m以上、中風なら60m以上、強風なら70m以上、マークから距離がある場合、オーバーセールを防ぐためのマークに寄せるタックをした方が最短距離を走れる期待値が高まるという事である。逆にマークまでの距離が50m程度ならば、ジャスト風域でレイラインに乗せられる実力はつけておきたい。

まとめ

今回は如何にしてオーバーセールを防ぐのかを考察した。

クルーヘルムスでマークへの角度が違うので、マーク際ではヘルムスの方がタックタイミングを決めるべきである。それに細かな秒単位のハンドリングもあるので、ヘルムスがリードした方が良い。

オーバーセールを減らす為に2タックしてマークに寄せるか、それとも少しのオーバーセールを許容してレイランに乗せるかという問題を解いた。各艇ごとにレイラインのよむ精度をεとして、条件式を解いた。各人でεは異なるが、各風域で表の色付いた距離以上マークから離れている場合は、マークに寄せるタックをしても損失がない事を導いた。

 

今回はこれで終わりです。お疲れ様でした。